tamutenの日記

塾講師はやめました。今はプログラマーやってます。

【指導記録】印象的な生徒・中3女子

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最近は自習監督の仕事が多い。

 

今日も今日とて新規の生徒を担当したわけだが、

 

印象的だった生徒・中3女子

問題集と教科書をひろげてボケーとしている。

教科書の説明を読んでいるのかとちょっと思ったが、どうもそれほど真剣に読んでいる雰囲気でもない。

 

俺は心配になり話しかけてみた。

二次方程式の解の公式の単元を開いている。

「教科書を読んでいるの?」

反応がない。ただの屍のようだ

「これ、やり方わかる?」

首を横に振る

「これはね、二次方程式の係数をこの公式に当てはめるだけだよ。」

「ケイスウってわかる?」

首を横に振る

「係数っていうのは、文字の横にある数字。これのこと。」

首を縦にふる。

「じゃあこの問題は、……

 

いろいろと手取り足取り教えた。

計算が進むたびに間違え続ける。

マイナスとプラスが適当。文字に適切な数字を代入できない。

 

うーん、これはあかん。

間違えているところが多すぎて、

1つ1つ指摘しても、その都度直すが、

本人は全く理解できていない様子。

 

解の公式の問題なんて、公式に数字を当てはめるだけだから、教科書見ながらやれば簡単なハズだが…

 ノロノロ解いている。一向に進まない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっとわかった。嫌なのだ。この子はこれを解くのが。

 

「これ、嫌だな〜と思いながら解いてるでしょ?」

「うん」

素直だな。

 

それなら話は簡単だ。

 

中1からやり直せばいいだけだ。

みんな難しい問題ばかり解こうとしすぎている。

簡単な、自分にもわかる問題を解いていけばいいのだよ。

 

「高校受験はするでしょ?」

「うん」

「どんなとこ受けるの?」

…ビミョーな反応。

「県立、私立?」

「県立」

「近いとことか?」

「うん。」

「県立の過去問ってさ、

中1と中2の範囲から8割出るんだよね。*

だから、そっちをやったほうがいいし、

そっちをちゃんとわかってから、この2次方程式をやれば、スムーズに理解できるはずだよ。」

 

彼女の受験勉強が始まった。

 

俺の講師としての信条 

一人一人に向きあえよ

頭ごなしに怒るな

 

*埼玉県公立高校入試における出題傾向